1st LIVE -あなたに会いにきて- で出会えたたくさんの「私」
2017年6月11日。中野サンプラザ。
あのとき私は、何度「私」に会えたんだろうか。
胸が震える。
涙が零れる。
どうしてこんなにも、心いっぱいになるのかわからない。
初めて彼女に会いにきたわけでもなければ、
初めて彼女の生歌を聞くわけでもない。
なんたってかれこれ四半世紀以上、彼女を追い続けている。だから免疫はある、それなりに。
にもかかわらず。この現象は一体何なんだろう。
たどり着いた答えはひとつ。それは「私」に会ったからなんだ。
留まることなく溢れ出す思いは、すべて「私」への思い。
嬉しかったことも、哀しかったことも、
未熟だったことも、過信していたことも、
自分を裏切っていたことも、誰かを傷つけていたことも、
そのすべてが「私」だと、偽りない自分自身なんだと、彼女からのメッセージ。
いつもそうだ。
彼女からのメッセージは、本当に真っ直ぐ心に突き刺さる。
ときに心地よく、ときに厳しく、いつも真剣に。
正義感のようなものではなくて、多分、真理なのだと思う。
その真理にずっと触れ続けてきた、ずっと拠り所になっていた、自分を形成してくれた。
そんな「私」に、許される限りの時間、私は会い続けていたのだと思う。
ライブ終わりの帰り道は、本当に抜け殻のようで。
思考が破壊されているのとも違うし、何も考えられないのとも違うし、興奮しているのとも違う。
初めて味わう感覚を持て余して、ただただ、歩くのに必死だったように思う。
それから2ヶ月。
あのときのことをようやく消化ができた気がする。
そして気づいたことは、
彼女から受け取ったもの、受け取り続けていたもの。
それを、私ができるカタチで継いでいく。
おこがましくも、そんな風に思っている「私」だった。